車窓の風景 　今年も、ベトナム戦争の枯れ葉剤被害者の恒例の夏の支援ツアー（日本発）の下見に６月１７日まで行ってきました。 　ベトナム中部クガンガイ省から、クアンナム省のダナン市を経由して北上し、旧王都フエ市までの国道１号線。そして、ハノイからほぼ真北へ中国国境に向かって国道２０号線ヴィエッチ市までの往復。そして、ハノイを南下してニンビン省までの国道１号線を往復しました。 　国道１号線は、日本で言えば東海道であり、山陽道です。国道２０号線は中央道のようなものです。 　車の後ろに座って、ガラス越しに撮った写真です。車もセダンではなく、ベンツのヴァンと日本車の４駆ですが、道も悪く上下動が激しいので、焦点バッチリでないものも含まれています。 　ベトナム人の移動手段も第１世代から第３世代まで種種雑多です。移動の中心は、田舎ではバイクや自転車です。稲刈りが終わった北部、田植え時期に入った中部。そこにベトナム人の生活の一部が垣間見えます。事故あり、赤ちゃんを抱いたバイクの後部座席あり・・・。 　在宅訪問先は、枯れ葉剤の被害者宅や施設ですが、食事の時などは、ベトナムでの新幹線建設の話が出ます。「なんとしても新幹線建設をきめてほしくありません。今は時期早尚です。我が国に不要です。一部の役人の懐に入るだけです」と、直訴されたりします。 　幸いなことに、今月２０日の国会で、新幹線建設事業は棄却されました。そうれはそうでしょう、南北縦断の統一列車ですら、複線化出来ていませんから。少なくとも新幹線に関する汚職役人が一時的にでもでなくなりました。 　車窓からの風景　楽しんで頂けるか甚だ自信がありませんが、御覧下さい。 (2010.06.22　シドニー・ボーイ記)